近視進行抑制(予防)

小児の近視進行抑制治療は、近視抑制メガネ・点眼薬(リジュセア®ミニ)・コンタクトレンズ(マイサイト、オルソケラトロジー)などで、対象年齢・承認状況・費用が異なります。お子さまの年齢、眼軸長、生活スタイル、リスクを眼科で確認して選びます。以下の比較表と各ページをご覧ください。

近視進行抑制治療の比較表(2026年)

近視抑制治療の効果別分類2026(IMIガイドライン等に基づく整理):50%以上抑制は低濃度アトロピン点眼(リジュセアミニ0.025%)・マイサイトコンタクトレンズ・オルソケラトロジー・Stellest/DIMS眼鏡レンズ。約33%抑制は多焦点ソフトコンタクト等。単焦点ソフトコンタクトは効果が限定的、単焦点メガネは抑制効果なし
治療対象年齢目的承認状況効果指標期間主なリスク通院・管理費用・保険情報確認日
近視抑制メガネ(MiYOSMART®・Stellest®)MiYOSMART® 5〜18歳/Stellest® 7〜18歳眼軸長の伸びの抑制+視力矯正2026年6月 国内発売単焦点メガネ比 約50〜60%の進行抑制(日本近視学会ガイドライン記載の平均55〜59%)全日装用(朝から夜まで)。18歳前後まで継続を検討目に直接触れない治療法。装用初期に見え方の慣れが必要な場合あり年4回の定期検査自由診療:処方前検査5,500円+年間管理料17,600円+レンズ実費2026年8月19日
マイサイト(MiSight® 1day)小児(適応判定のうえ。−4.00Dを超える近視は適応外)眼軸長・度数進行の抑制+日中の視力矯正2025年 日本初の近視進行抑制ソフトコンタクトレンズとして国内承認3年間の国際臨床試験で度数進行59%・眼軸長の伸び52%抑制日中装用・1日使い捨て角膜障害・角膜感染症(管理不足時)、ハロー・グレア。効果に個人差3ヶ月ごとの精密検査(当院プログラム)自由診療:初期導入55,000円+月額15,400円(レンズ・検査込)2026年8月19日
リジュセア®ミニ点眼液0.025%(低濃度アトロピン)小児(適応・開始年齢は添付文書と診察で確認)薬理的な近視進行抑制2024年12月承認・2025年4月発売(日本初の近視進行抑制点眼薬)。2026年6月から選定療養0.025%アトロピンで約65%の進行抑制と報告(臨床試験)1日1回点眼・継続使用まぶしさ・近見障害等。中止後のリバウンドを考慮した管理定期受診による処方管理診察・検査は保険適応、薬剤費は選定療養(自己負担)へ移行。併用プログラムは月額20,130円2026年8月19日
オルソケラトロジー当院では8歳前後からの開始が多い就寝中装用による日中の裸眼視力+眼軸長伸長抑制(研究報告)近視矯正として国内承認(進行抑制の適応承認はなし)進行抑制効果を示す研究報告あり(適応承認外)就寝中装用(8時間程度)・継続使用角膜感染症(レンズケアの遵守が最重要)定期検査必須自由診療(詳細はオルソケラトロジー診療案内ページ)2026年8月19日

※ 表中の抑制率は、それぞれ対象・期間・比較条件の異なる試験の報告値です。数値を横並びにして治療の優劣を判断することはできません。このほか、1日2時間以上の屋外活動(外遊び)にも近視予防の高いエビデンスがあります。どの治療が適しているかは、眼軸長測定を含む検査の結果をもとにご説明します。

一次資料:日本近視学会「近視進行抑制診療の流れ」PMDA 医療用医薬品 情報検索(リジュセア®ミニ添付文書)(情報確認日:2026年8月19日)

小児近視抑制・継続管理プログラムのご案内

近視進行管理アプリの概要:
https://takeru-eye.com/myopia-app-introduction

2025年から、日本でも近視進行抑制治療が本格的に始まりました。
以下のとおり、順次対応しています。

* オルソケラトロジー:近視矯正としての承認のみです。進行抑制効果を示す研究はありますが、日本での適応承認はありません。

視能訓練士・眼科専門医による責任ある管理体制

眼科検査・説明・装用指導は、視能訓練士(CO/ORT) が行います。

当院の眼科専門医2名が、「マイサイト® ワンデー(MiSight® 1day)処方施設認定(クーパービジョン・ジャパン)」を取得いたしました。
認定医が、お子さまの近視進行を継続的かつ多角的に診ていきます。

近視は単なる視力低下ではなく、将来の失明リスク(緑内障や網膜剥離、近視性黄斑疾患等)を高める進行性の状態です。

小児近視進行抑制の意義

当院では、「20-30年後の目の健康を管理する」ことを目的とした専門外来として、
医学的根拠に基づいた高度な継続管理を提供いたします。

近視進行を抑制するしくみ(How Myopia Control Works)の図解:通常のコンタクトレンズでは遠視性デフォーカスにより眼軸へ「伸びろ」という信号が生じるのに対し、デュアルフォーカスレンズ(マイサイト1day)は矯正ゾーンで見え方を保ちながら近視性デフォーカスで「止まれ」という信号を作る

1. 基本方針:小学生へのコンタクトレンズ処方について

たける眼科では、小学生へのコンタクトレンズ処方はおこなってきませんでした。
https://takeru-eye.com/contactlens/
小学生の使用には、以下のような特有の医学的リスクが伴うためです。

  • 痛みを感じにくい: 角膜障害が起きていても気づかず装用を続けてしまう恐れがあります。
  • 酸素欠乏のリスク: 装用したままうたた寝(昼寝)をしてしまうだけでも、角膜が深刻な酸素不足に陥る危険があります。
  • 重篤な感染症: 管理不足による重篤な感染症リスクが成人より格段に高いのが現状です。

【マイサイト ワンデー 導入の医学的意義】

それでもなお当院がこのプログラムを提供するのは、将来の疾患リスクを最小化するためです。
以上のリスクを上回る医学的価値がある場合に限り、当院が徹底した管理・指導を行う「特別な医療プログラム」として提供いたします。


2. 近視抑制管理プログラム(4つ)

こどもの状態や生活スタイルに合わせ、以下の選択肢を用意します。
(税込価格)

A. ハイブリッド管理(マイサイト ワンデー + リジュセア®ミニ併用)【推奨】

光学的抑制(レンズ)と薬理的抑制(点眼)の両面からアプローチする方法です。

  • 初期導入時費用:55,000円(3回もしくは2回に分けます)
    初日(2時間程度):
    調節麻痺下の検査・レンズ度数決定後、短時間の初回練習(視能訓練士(CO/ORT)
    将来の近視進行予測分析
    適応判定:眼科専門医

    2日目(1時間程度):調節麻痺薬の効果が切れるころ(3-7日後)
    2回目の装用指導(最大60分程度)
    マイサイト® ワンデー(MiSight® 1day)初回1ヶ月分のレンズ(2箱)
    * 調節麻痺下でコンタクトレンズ装用練習するのは難しいことが予想されるため、2回を設定しました。
    場合によっては1日で終わることができるかもしれません。

    1週間後
    :定期検査(初回)

    最初の1か月間を、適応を慎重に見極める『評価期間』と位置づけています。
    1ヶ月検診日にて継続を確認後、Square決済による定額制(自動決済)へ移行します。

  • 継続管理料:月額 20,130円
    月額プログラム費(レンズ2箱分込):¥15,400+リジュセア®ミニ:¥4,380+ リジュセア処方管理料 (1か月分相当)
    ※本費用には、レンズ代・薬剤代、および3ヶ月ごとの精密検査・処方管理料のすべてが含まれています。
    Square決済による定額制(自動決済): 窓口でのお支払いが必要ありません。
  • 追加診察・指導料:3,300円

B. 近視抑制コンタクトレンズによる管理(マイサイト ワンデー単独)

光学的抑制(レンズ)からアプローチする方法です。

  • 初期導入時費用:55,000円

  • 継続管理料:月額 15,400円
    ※本費用には、レンズ代および3ヶ月ごとの精密検査のすべてが含まれています。

  • 追加診察・指導料:3,300円
近視進行抑制プログラム|マイサイト(MiSight® 1 day)

初期導入費用 55,000円(税込)に含まれるもの

初めてコンタクトレンズを使うお子さまが無理なくスタートできるよう、開始前の精密検査・装用指導から、導入期のサポートまでを一つにまとめた費用です。

初期導入費用の内訳 合計 55,000円(税込) 検査・指導・導入期サポート等 41,400円相当(約75%) 初回レンズ 13,600円相当 下の①〜⑤にあたる、開始前後の検査・指導・見守りの費用 両眼1ヶ月分・2箱(下の⑥) 初期費用の中心はレンズ代ではなく、「始めるとき」に集中して行う検査・指導・サポートです
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精密検査・適応判定

調節麻痺下の検査で真の度数を測定し、眼軸長(目の奥行き)の測定を含めて目の状態を詳しく調べます。適応判定は、「マイサイト® ワンデー処方施設認定(クーパービジョン・ジャパン)」を取得した眼科専門医が行います。

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装用指導(2日間に分けて実施)

視能訓練士(CO/ORT)が1対1で、レンズの着け外しや取り扱いを練習します。検査薬の影響を避けるため、初日と2日目(3〜7日後)に分けて行います。

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AI将来予測レポート

眼軸長のデータをもとに、近視の経過の見通しをグラフで分かりやすくお伝えし、ご家庭での判断材料にしていただきます。

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導入期(約2週間)の重点サポート

着け外し・衛生・見え方・学校生活への組み込みなどを重点的に確認し、困りごとのご相談をお受けします。

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1ヶ月の評価期間

最初の1ヶ月は、適応を慎重に見極める評価期間です。1ヶ月検診で実際の生活の中で続けられそうかを確認したうえで、継続をご判断いただきます。

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初回1ヶ月分のレンズ

両眼1ヶ月分のレンズ2箱(13,600円相当)を含みます。開始月のレンズ代を別途お支払いいただく必要はありません。

スタートから継続管理までの流れ

初めての約2週間は、お子さまがレンズに慣れるうえで大切な期間です。この導入期を重点的に確認する体制を、初期導入費用に含めています。

導入期(約2週間)の重点サポート ※初期導入費用に含まれます 初日 2日目(3〜7日後) 1週間後 1ヶ月検診 以後 3ヶ月ごと 精密検査・適応判定 初回練習(約2時間) 2回目の装用指導 初回レンズお渡し 定期検査(初回) 困りごとのご相談 評価期間を経て 継続をご判断 眼軸長測定・精密検査 (月額に含まれます) レンズに慣れることが難しい場合は、無理に継続せず、点眼や近視抑制メガネなど他の方法もあらためてご相談いただけます。
2ヶ月目以降の継続管理料
月額 15,400円 (税込)
内訳は レンズ代相当 13,600円検査・管理費相当 1,800円。3ヶ月ごとの眼軸長測定・精密検査の費用も月額に含まれており、受診のたびに検査料が加算されることはありません。

じっくりご検討いただくために

  • 継続するかどうかは、1ヶ月検診のときにお決めいただけます。継続を確認したうえで、Square決済による月額制(自動決済)を開始します。
  • お子さま本人と保護者の方が、内容・費用・毎日の装用について十分に理解・納得されてから開始します。
  • まず保険診療のコンタクトレンズで適応や着け外しを確認してから進む、2段階プログラム(Step 1:保険診療 → Step 2:自由診療)も選べます。
  • コンタクトレンズの装用が難しい場合に備えて、点眼(リジュセア®ミニ)や近視抑制メガネなど、他の治療選択肢のご用意もあります。

※ 本プログラムは自由診療(公的医療保険適用外)です。料金はすべて税込・2026年8月現在のもので、今後改定される場合があります。
※ 治療の継続には3ヶ月ごとの定期受診が必要です。追加の診察・再指導が必要な場合は、1回3,300円(税込)です。
※ 治療内容、通常必要となる期間・回数、主なリスク・副作用、他の治療選択肢については、診察時に詳しくご説明します。
※ 記載の「〜円相当」は、費用の内訳をご理解いただくための当院の内訳表示です。

たける眼科

[ 👇 初めてのコンタクトで、適応できるか不安な方へ ]

保険診療での適応評価・装用練習から始める「2段階プログラム」

C. 点眼による進行抑制管理(リジュセア®ミニ単独)

コンタクトレンズの装用が難しいお子さまや、低年齢の方の第一選択となる方法です。
薬理的抑制(点眼)からアプローチする方法です。

詳細・最新情報は『リジュセア®ミニ点眼液0.025%の取り扱い』ページをご覧ください。
https://takeru-eye.com/blog/ryjusea-mini-myopia-control/#ryjusea-price

※2026年6月の「選定療養」移行後は、国の制度に合わせ費用体系を更新予定です。

D. 近視抑制メガネによる管理(MiYOSMART®・Stellest®)

2026年6月の国内発売に合わせて、当院でも処方を開始しました。日中にかける眼鏡タイプの近視抑制治療です。レンズ周辺部の微細な構造が眼軸長の伸びを抑える信号を作ると考えられており、単焦点メガネと比較して進行を約50〜60%抑えたと報告されています(日本近視学会ガイドライン記載の平均抑制率55〜59%)。目に直接触れないため、コンタクトレンズの装脱がまだ難しい低年齢のお子さま(MiYOSMART®は5歳から)にも始めやすい選択肢です。「朝起きてから夜寝るまでかける(全日装用)」が前提のレンズです。

処方前検査(初回):5,500円
年間管理料(4回分):17,600円
レンズ代:処方箋をお渡しします。対応眼鏡店での実費
※すでにリジュセア®ミニの管理プログラムに入られている方は、追加の管理料は不要です。

仕組み・対象年齢・受診スケジュール・他の治療との比較など、詳細は専用ページにまとめています。
近視抑制メガネ(MiYOSMART®・Stellest®)のページへ

【費用に関するご案内】

本プログラムの価格体系は、今後の医療制度の改正や社会情勢の変化に伴い、予告なく改定させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

遠方の学校へ進学・通学される方は、帰省時期に合わせた定期検査(眼軸長測定)による継続管理もおこなうことができます。


🛡️ 導入ステップの選択について

「最初に通常のコンタクトレンズで練習をしてみたい」かたへ:
以下の2段階(ステップアップ方式)での導入をできるようにしました。

Step 1:精密適応評価および装用習熟(保険診療)

まずは、通常のコンタクトレンズを用いて「治療の土台」を作る期間です。

  • 内容:
    • サイプレ検査(調節麻痺下屈折検査): 薬で目の調節を休ませ、真の度数を精密に測定します。
    • 眼軸長測定(AL): 0.01mm単位で目の長さを測定します。
    • 初コンタクト装用練習: 視能訓練士(CO/ORT)が、自力で着脱ができるよう丁寧に指導します。
  • 所要時間: 約2時間(精密検査と練習に十分な時間を確保します)
  • 費用: 保険診療(こども医療費助成等の対象となります)
  • 目的: お子様の装用意欲と適応、および安全性を慎重に判断します。

コンタクトレンズは、通常通り院内交付となります。

(留意事項)
サイプレジン点眼後は近くが見づらくなり、初コンタクト練習がしづらくなるかもしれません。
日をあけて複数回の練習が必要になることも、考えられます。
その際でも、保険診療が適応されます。
「自分で外せるようになって」から、コンタクトレンズ院内交付となります。

Step 2:精密近視管理プログラムへの移行(自由診療)

Step 1で装用が自立し、治療継続が可能と判断された段階で「マイサイト」へ移行します。

  • 移行時価格:44,000円
    • ※Step 1での習熟度に基づき、初期指導料を調整した価格です。
    • AI将来予測レポート作成、マイサイト専用指導、初回1ヶ月分レンズ代を含みます。
  • 継続費用:月額 15,400円もしくは月額 20,130円(リジュセアミニ併用時)
    • レンズ代、3ヶ月毎の定期精密検査を含みます。

⚠️ 注意事項:

厚生労働省の規定(混合診療の禁止)により、Step 1(保険診療)とStep 2(自由診療)を同日に実施することはできません。 医学的安全性を確認するためにも、Step 1から1週間程度の期間を空けて、別日程でのご案内となります。

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3. 当院独自の「近視予後・将来予測管理」

📱 保護者向け「近視管理レポート」アプリを提供しています

受診のたびに測定した眼軸長の変化をグラフで確認できる、スマートフォン向けのアプリです。国際的な標準データ(BHVI/Donovan 2012)と比較したパーセンタイル表示や、進行速度の自動判定が確認できます。データはご自身のスマホ内にのみ保存されます。

📈 眼軸長推移グラフ 🎯 BHVIパーセンタイル比較 🟢 進行速度3色判定 👨‍👩‍👧‍👦 きょうだい対応

※ 当院の近視管理プログラムにご参加の保護者の方向けです。診察室でご案内しています。

以上のプログラムにおいても、レンズ処方のみではない高度なモニタリングを共通で行います。

  • 精密眼軸測定:
    3ヶ月ごとに、
    光干渉式眼軸長測定装置「AL-Scan M」と近視管理ソフトウェア「MV-1」で眼球の長さを測定、成長を記録します。
  • 将来予測分析(AI判定):
    BHVIに蓄積されたデータを参考とした独自の解析ツール(AI予測)を用い、将来のリスクをグラフで可視化。
    こどもの成長に合わせた最適な治療戦略を医師がお話します。

4. 運用上のルール

  • 定期受診のお願い:
    適切な安全管理のため、3ヶ月に一度の定期受診をお願いしております。
    受診が途絶えてしまった場合は、安全上の理由からレンズの提供を一時停止します。
  • 再指導について:
    初回の装用練習は安全を考慮し最大60分程度とします。
    習得が難しい場合は無理をせず、後日改めて「再指導(3,300円)」の枠にて丁寧にサポートいたします。

以下は、開院時より続けてきた記載です。

2023.4月〜 新しい機械を使えるようになりました。

2025.4月21日〜 日本で承認された近視進行抑制点眼薬を使えるようになりました。

2026.2月〜 世界中ですでに使われている近視進行抑制コンタクトレンズ『マイサイト』を導入予定

【近視に関する世界中の研究:現在の流れを説明】

○ 成長にともなって眼軸長(目の奥行き)が伸びて近視が強度に進行すると、将来の緑内障・網膜疾患の発症のリスクが上がります:「病的近視」

○ 近視進行抑制:成長期に、眼軸長(目の奥行き)が伸びないようにすることです。

○ この数年で、こどもの近視進行に対し エビデンス(科学的な根拠)のある治療法が確立されてきました。

 1. 2時間以上の外遊び
 2. 低用量アトロピン点眼(低濃度アトロピン)
 3. オルソケラトロジー
 の3つが、現在はエビデンスの高い治療とされています。

近視研究の現状をまとめたイラスト:眼軸長が伸びて近視が強度に進行すると将来の緑内障・網膜疾患リスクが上がること、近視進行抑制とは成長期に眼軸長が伸びないようにすること、エビデンスのある方法として1日2時間以上の外遊び・低用量アトロピン点眼・オルソケラトロジーの3つを紹介
正視と近視の眼球断面図の比較(参天製薬提供):正視では光が角膜と水晶体で屈折して網膜上にピントが合うが、近視では眼の奥行き(眼軸)が長くなりピントが網膜の前方に結ぶため、メガネやコンタクトレンズによる矯正が必要になる
強度近視の眼の眼底写真と3D MRI合成画像:眼球形状を球形・楕円形・円錐形・鼻側偏位・耳側偏位・樽型の6タイプに分類した比較(Guo 2017, Ophthalmology)

* レーシック/ICLなどの近視矯正手術治療は、眼軸長には影響を及ぼしません。

医学研究のエビデンスレベルのピラミッド図:専門家の意見・症例報告・疫学研究・ランダム化比較試験・臨床ガイドライン・システマティックレビュー/メタアナリシスの順にエビデンスレベルが高くなることを示す

○ 2時間以上の外遊び1
○ 低用量アトロピン点眼2
○ オルソケラトロジー3

全てに、メタアナリシスが示されています。

(=エビデンスレベルが最も高い)

1. Xiong, S., Sankaridurg, P., Naduvilath, T., Zang, J., Zou, H., Zhu, J., Lv, M., He, X., Xu, X., 2017. Time spent in outdoor activities in relation to myopia prevention and control: a meta-analysis and systematic review. Acta Ophthalmol 95, 551–566. https://doi.org/10.1111/aos.13403

2. Gong, Q., Janowski, M., Luo, M., Wei, H., Chen, B., Yang, G., Liu, L., 2017. Efficacy and Adverse Effects of Atropine in Childhood Myopia: A Meta-analysis. JAMA Ophthalmol 135, 624. https://doi.org/10.1001/jamaophthalmol.2017.1091

3. Si, J.-K., Tang, K., Bi, H.-S., Guo, D.-D., Guo, J.-G., Wang, X.-R., 2015. Orthokeratology for Myopia Control: A Meta-analysis. Optometry and Vision Science 92, 6.

上記を主な根拠に、安全性を前提とした治療方針をご説明しています。


希釈アトロピンの近視進行抑制効果

ATOM2試験のグラフ(Ophthalmology 2016):低濃度アトロピン点眼の濃度別の近視進行と、治療休止後の高濃度群でのリバウンド、0.01%群が5年間で有意に近視進行を抑制したことを示す60か月推移

Keep myopia away, go outdoors and play!

(お外で遊んで、近視にならないようにしようね!)

/目はとっても貴重、大事にしようね!

シンガポール健康促進局の近視予防啓発ポスター:屋外での球技・散歩・遊びの時間を増やし、コンピュータや携帯ゲームの時間を減らすよう子どもたちに促すイラスト

Singapore National Myopia Programme/Health Promotion Board.

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーについて(シード社)
メガネ・コンタクトとオルソケラトロジーの周辺部焦点位置の比較図:メガネ・コンタクトでは周辺部にピントが合わない遠視性デフォーカスが生じて眼軸長進展につながるのに対し、オルソケラトロジーでは周辺部にもピントが合うことを示す模式図

日中は網膜にピントを合わせることによって、眼軸長の伸びをおさえる。

進む近視をなんとかしよう大作戦(日本眼科医会)