開院後2か月の印象/地域性に応じた診療

西新・藤崎・高取・百道 周辺より、

徒歩および公共交通機関で来院されるかたが多くいらっしゃいます。

・人口構成および地域性に特徴:“住みやすい街”/古くからの“紅葉八幡宮の門前町”/“学生街”

・交通:受診に便利/各医療機関との連携をとりやすい

いままでの勤務医経験と大きく違うのは、

これから長く経過をみさせていただくことができることです。

それを前提に、自分の診療方針を考えています。

ご縁のあるかたにいつも感謝して、診療を行っております。

(1) 緑内障がみつかる/各種の点眼加療

40歳以上の20人にひとりは緑内障とされていますが、前勤務地より早良区高取商店街に移って診療をはじめても同じく実感する日々です。

医療機械の発展により、かなり早期から緑内障をみつけることができています。ほぼ全てのかたに全く自覚症状がありません。

“緑内障”ということばに対して、どうか過剰な心配をされませんよう ひとりひとりの状態・今後の見通しについて詳しくご説明します。

わたしが医師になったころと比べても、いまは点眼がかなり良くなりました。

緑内障は点眼で対応できなくなったときに手術を考慮されることになります(=“緑内障は手術で治らない”)。

各種検診等にも対応いたします。

早く適切な対処をおこない緑内障の進行を抑えて、一生を通じて視野狭窄や視力低下の自覚症状が出ないようにすることが緑内障治療の基本と考えます。

開院後1週間/緑内障診療について

(2) こどもさんが多い

近視:

進行して強度近視の状態になると、成人したのちに緑内障・網膜変性などのリスクが高くなってしまいます。

最近は近視進行抑制のエビデンス(証拠)が示され、学問的にも興味を持つようになりました。

各方面の協力を得て、経済的負担を抑えて低用量アトロピン点眼治療をできるよう準備を終えました。

長い間受験勉強をしているこどもさんも多く、後述のつかれめの定量的評価(グラフ化)も効果を得ています。

弱視・斜視:

複数名の視能訓練士(ORT)の協力を得て、こどもの各眼疾患にも対応できています。

こどもの近視

弱視/三歳児検診

強度近視/日中韓眼科ミーティング

(3) 網膜疾患への対応

糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、ぶどう膜炎 等 眼炎症疾患

OCT血管撮影を用いることで、造影剤アレルギーのリスクをとることなく網膜血管の状態を把握することができています。

画像診断の発達にともない“メディカルレチナ”という領域が確立され、10数年前と比べて手術を必要とする疾患が減りました。

相談の上、必要に応じて診療の幅を拡げていく予定です。

眼炎症・眼免疫/加齢黄斑変性

糖尿病と目について

OCTアンギオグラフィー(光干渉断層血管撮影)

謹賀新年/ぶどう膜炎・眼炎症のこと(1)

(4) つかれめ の定量化・ドライアイ

(目がつかれる、頭痛がする、肩こりがする、目の奥がいたい、吐き気のする)

つかれめ(眼精疲労)をグラフに示すことができるようになりました。

目の中の水晶体の周りにある筋肉(毛様体筋)の状態を示します。それに応じて点眼を処方します。

スマートフォンでのSNS、動画等 ほとんどのかたが近くのものをみる時間が多くなりました。

また、つかれめはドライアイ(涙液層の異常)を合併していることがとても多くあります。

疾患概念についても眼炎症の観点から考えています、前勤務先より今まで自分のなかで診断と治療効果を確立できています。

整体に通ってあるかたもいらっしゃいます。つかれめが原因の体調不良もあるようです。

眼精疲労/調節機能解析装置

ドライアイ

(5) 白内障について

加齢にともない全ての方に水晶体の濁りが生じます(白内障)。

日常生活に支障がなければ手術適応は少ないですが、かなり進行してしまう前に治療を行うことは必要です。

頻度は少ないですが、加齢性以外の白内障もあります。

目の奥の異常の有無等を判断した上で、治療の適応を判断します。

手術およびさらに高度な検査・治療を必要とする疾患については、時期・適応を判断してご本人・ご家族と相談のうえで九州大学および連携先医療機関と協力して加療をおこないます。

わたし自身も各方面から常に知識のアップデートをします。

どうぞよろしくお願いいたします。

(自家用車で来院されるかたは、ファインガーデン高取敷地内裏の駐車場をご利用ください)

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