“弱視”と”ロービジョン”の違い

患者さんと話しているうちに、“弱視”と”ロービジョン”には医学的な意味と社会的な意味の相違があることに気づきました。

◯ 弱視:amblyopia
視力が発達する途中の乳幼児の時期に何らかの理由でものをはっきりとみることができない状態にあったため、視力・両眼視機能の発達が止まってしまったこと。
原因:
屈折異常(遠視・近視・乱視)、斜視、形態覚遮断(先天白内障・角膜混濁・眼瞼下垂・眼帯装用など)
早期発見できる「子どもの弱視」
弱視(日本眼科学会HP)

◯ ロービジョン:low vision/visual impairment/partial sight
失明はしていないが視力が非常に低い状態
原因:
糖尿病網膜症・緑内障・強度近視・黄斑変性・白内障・角膜混濁・網膜色素変性など

公的な文章のリンクをいくつかご紹介します:
弱視者の安全性・利便性に関する調査研究(バリアフリー整備ガイドライン関連等)
国土交通省

読み書きが困難な弱視(ロービジョン)者の支援の在り方に関する調査研究事業 報告書
社会福祉法人 日本盲人会連合

視覚障がいについて知ろう
認定特定非営利活動法人日本ブラインドマラソン協会
眼科学で使う「弱視」の意味と、社会的に使う「弱視」の意味はやはり違うようです。
“ロービジョン”は、社会的弱視や教育的弱視という表現もこれまでされてきています。
当HPの、以前の記事もご参照ください。

視能訓練士の仕事/小児眼科・ロービジョン
常勤の視能訓練士と共に、双方に対しての診療をおこなっています。
とくに「弱視」に関しては、検査と治療の介入の時機がとても重要です。

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